2008年7月某日の聴き流し日記。
「それなら、書かなきゃいいだろう!」
って言われそうだが、何も思い浮かばなかった訳でもないので、今月聴いた懐かしいアルバムを3枚挙げておきたいと思う。
嫌がらずに、しつこいオヤジの話を聞いてくれ。

以前から僕は、
「クィーンの全てはフレディー・マーキュリーにある。」
と言っているのだが、今となってクィーンのアルバムを古い順に聴いてゆくと、この3枚目辺りから、よりクィーン的、もっと言うとフレディー・マーキュリー的な物がチラチラと顔を出し始めた気がするのだ。この感覚は僕の勝手な思い込みで、この記事を読んだ人は意味が分からないかも知れないが、とにかく僕は独断でこのアルバムをそんな風に捉えている。
今回このアルバムを聴いて面白かったのは、1曲目が「ブライトン・ロック」で2曲目が「キラー・クィーン」だと言う事。思わず昔を思い出してしまった。
高校生の頃に初めてこのアルバムを聴いた時は、「ブライトン・ロック」に心を奪われた。まあ、ギターを弾いていた若者としては当然の反応かも知れないが、この頃はまだフレディー・マーキュリーのオーラは感じていなくて、ブライアン・メイのギターの方が気になったのだ。
でも1年もしないうちに「ブライトン・ロック」はどうでもいい曲になり、断然「キラー・クィーン」の方が気持ち良くてしょうがなくなった。この頃になって、フレディーの凄さが分かってきた訳だ。とまあ、当時の短期間の好みの変化を思い出して1人ニヤニヤしてしまった。
でも、少し残念に感じるのは、アルバム全体としてのまとまりが無いので、聴いた後にちょっと物足りなさを感じてしまう事。まあその辺の満足感を味わうためには
「次の『オペラ座の夜』を聴かないとダメなんだなぁ~。」
なんて思った事だった。

最初この古いカセットテープが出てきた時には、題名に中学生当時の下手糞な字で「不思議な国のマリス」とだけしか書いていなくて、一体何のことやらさっぱり分らなかった。
その後ネットで検索してペイス・アシュトン・ロードというバンド名を見て、ぼんやりと当時の事を思い出し始めた。昔ディープ・パープルの幻影を追いかけて、イアン・ペイスとジョン・ロードが参加したこのバンドのLPを友人にダビングしてもらったのだ。でも、全然記憶にない。
試しに聴いてみると、音が悪いが結構面白い。トニー・アシュトンとジョン・ロードのダブルキーボード編成で、ポップな曲から、ハードロック調の曲、ホーン・セクションが聴こえるファンキーな曲と幅広く楽しめる。そして、全体を通してお約束のようにイアン・ペイスのドラムが冴え渡っている。まあ、このアルバムからディープ・パープルの幻影を感じるのは絶対無理な話だが、ちょっと掘り出し物的感覚で聴いてしまった。
それにしても、「不思議な国のマリス」なんて可愛らしいタイトルにも関わらず、このジャケットは怖い。今回ジャケット写真を見て、
「これじゃあ、夜中にうなされそうだ。もうちょっと、なんとかならなかったもんかいねぇ?」
そう思った事だ。

今月聴いたアルバムで、一番懐かしくて涙がこぼれそうになったのがネイティブ・サンの「サバンナ・ホットライン」だった。
これも昔のカセットテープに残っている録音で、あまり音が良くないのだが、このアルバムには参った。古いテープから流れてくる粗悪な音でも、当時と同じように頭の中にアフリカのサバンナの風景がドーンと浮かんで来て、感動で背中がゾクゾクしてしまった。
「どうも僕は昔から全然進歩がないようだ・・・・。」
その上、高校生の頃に県民文化ホールにネイティブ・サンを聴きに行った事を思い出してしまった。
あの時、何故か僕達は夜の開演よりも随分と早い昼間の時間に客席に陣取って、ネイティブ・サンのリハーサル風景を延々と見ていた記憶がある。どうしてそんな事が出来たのか、はたまた何かの思い違いか定かではないが、本番と違い軽く流すような演奏にもプロのオーラを感じていた気がするのだ。この頃はネイティブ・サンの人気が絶頂の頃で、コンサートはアンコールに次ぐアンコールで非常に盛り上がった記憶がある。
その後、大学生になって暫くして、日本武道館でフュージョン・バンドが何組か出演するコンサートを見に行った時に再びネイティブ・サンを見る事になったが、この時はマリーンやカシオペアの人気に押され、前座のようなポジションで演奏していた。それでもライブのパフォーマンスは非常に高く、客も満足していたように記憶している。
いずれにしろこのバンド、僕の記憶の中から20年以上も消えていたので、懐かしい事この上なかったのだ。
さて、今月聴いて懐かしかったアルバムはこの3枚。3枚共に中学時代、高校時代に聴いたアルバムで、当時の事を色々と思い出させてくれる貴重なアルバムだと思った事だ。欲を言えば、
「もうちょっとイイ音で聴きたかった・・・。」
って思うのだが、まあしょうがない。
悪い音も含めて、懐かしい曲の発掘作業が楽しめたと思う事にしている。
[Music Queen] [Music Paice Ashton Lord] [Music Native Son]
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クィーンは!
>チュチュ姫様
2枚目のB面といえば、フレディーの曲ばっかりの面ですよね。
実を言うと、俺、チュチュ姫さんと同じことを、過去に何回も言われてるの。
クィーンの音楽はこの3枚目から変化したけど、僕は
「すごく良くなった!」
って感じてるの。
「そうじゃない!」
って言われるけど。
考えてみるのに、僕の場合それぞれのアルバムを発売時にタイムリーに聴いている訳ではなくて、1980年頃、それまでのクィーンのアルバムを全部まとめて聴いたの。
で、その時に衝撃を受けたのが、「オペラ座」や、「世界へ捧ぐ」や「JAZZ」で、結局その辺のアルバムが頭の中でメインになっちゃってるわけ。
訳が分からない説明だけど、まあ、そういう訳なのです。