弾き語りから思い出す曲のあれこれ。
僕は、中学になってギターを弾き始めたスタートが、クラシックギターだったので、当時購入した「カルカッシ・ギター教則本」というやつの、基礎練習のアルペジオの部分を、毎日毎日、メトロノームに合わせて練習した。
アルペジオが弾けるようになると、演奏の幅がぐっと広がる。クラシックギターのテクニックは勿論の事だが、歌の伴奏が、割と簡単にできるようになる。そうなると、恥ずかしげもなく、ギターを弾きながら歌う事をやり始める。ま、この辺まではギターを弾き始めて色気づいた少年のお決まりのコースと言ってもいいと思う。 まず、僕がハマったのが、「かぐや姫」。
ご存知、南こうせつ、伊勢正三、山田パンダの三人組だ。最近、再結成されたライブ映像をテレビで見たが、僕がハマった当時は、解散してすでにないグループだった。
「神田川」「22才の別れ」「赤ちょうちん」「なごり雪」等の有名所の曲は、全部アルペジオが弾ければ、演奏できる。南こうせつほど高い声は出なくても、伴奏することは出来る。それに、「かぐや姫」の曲は、アルペジオでも、色々なパターンがあって、ちょっとマニアックに演奏できるので、当時の僕のような「ギター小僧」には、うってつけだった気がする。
アルバム「かぐや姫フォーエバー」をテープにダビングして、何回も何回も聴いてコピーしたものだ。
次は「吉田拓郎」。
拓郎の歌は、アルペジオよりも、コードをかき鳴らす曲が多かったけれど、部屋で、ギターを弾いて歌った記憶がある。当時、何枚かアルバムを聴いたのだが、タイトルが全然思いだせない。先日、TUTAYAでベストアルバムを借りてきて聴いてみたのだが、「結婚しようよ」とか、「今日までそして明日から」とか「旅の宿」なんかが懐かしかった。
「旅の宿」は、拓郎の曲の中で、最初に歌った曲で、中学1年の癖に、生意気にも、「旅の宿」の世界に憧れたりしていた。
この辺は全部1970年代の初頭、僕がまだ小学生の頃の曲で、リアルタイムで聴いた訳ではなく、発売後、2~3年してから、聴いた事になる。
同じく発売後2~3年経て聴いたのが、井上陽水の「氷の世界」。歌詞の意味は全然分らなかったが、(←いまだによくわからないけど。)なんとなくカッコイイ、危険な雰囲気が気に入った事を覚えている。でも僕がギターをかき鳴らして歌うのが、あまりにも陽水のそれとは、かけ離れているので、さすがに、恥ずかしくなって、遠慮した事を覚えている。
井上陽水はその後のアルバムも、時々聴いていた。大学生の頃に聴いた「9.5カラット」の「いっそセレナーデ」や中森明菜が歌った「飾りじゃないのよ涙は」は印象に残っている。
社会人になってからも、何枚かのアルバムを聴いてきた。「リバーサイド・ホテル」はドラマの主題歌で、気に入った記憶がある。他に気に入った曲は「少年時代」。昔、会社の先輩で、酔ってカラオケ・スナックで、井上陽水の「少年時代」を聴くと、必ず目に涙をいっぱい溜めて、泣き始める人がいた。僕は、なんとなくその気持ちが分かる。この曲には、それだけの何かがあると思っている。
ちょっと、井上陽水に入れ込み過ぎたが、僕のヘッポコ弾き語りは、邦楽だけではなかった。中学になって、英語を習い始めて、洋楽の方へも触手を伸ばし始めたのだ。「サイモン&ガーファンクル」である。先輩にアルバムを借りて、ダビングし、一通りは聴いた。で、何を演奏するか?というと、これはもう、「サウンド・オブ・サイレンス」と「スカボロー・フェア」だった。この2曲だけである。2曲共に、まず、イントロが抜群にいい。イントロのフレーズを弾くだけで、すぐその気になる。自分の歌は、あの美しいハーモニーとは程遠いけれども、ギターだけは同じ音。嬉しくてしょうがないのだ。英語の歌詞を紙に書き写して、それを見ながら何回も練習した記憶がある。
とまあ、ここまでは、あくまでも自分の部屋で弾いて、歌っていい気になっていた訳だが、これまでの人生で1度だけ、アコースティックギターを弾いて人前で歌った事がある。
高校3年の時、土曜日の午後に空き教室で、何組かのバンドが演奏する催しがあって、後輩のフォークバンドのお手伝いをした時の事だ。後輩が12弦ギターを持っており、それが弾きたくて3~4曲の演奏に加わった記憶がある。演奏した曲はクィーンのアルバム「オペラ座の夜」の「39」だった。
この時思ったのは、人前で歌を歌うという事は、ギターを弾くよりも数倍緊張するという事だった。必死で覚えた英語の歌詞が頭が真っ白になって一瞬分からなくなったほどだった。
クィーンは、誰でも知っているロックバンドだが、アコースティックギターがメインのいい曲が色々とある。「39」もそんな中の1曲で、今でもお気に入りの曲になっている。
あれ以来、人前でギターを弾いて歌う事はないけれど、この歳になっても、相変わらず我が書斎では1人で時々やっている。昔のように、英語の歌詞を覚える根性も無くなり、大部分が鼻歌で、
「サビだけを歌う!」
というワガママをしているが、酒でも飲んでいれば、実にいい気分だ。
最近は「エリック・クラプトン」の「BALLADS」がお手本。
クラプトンのように渋いつもりのオヤジなのだ。
[Music かぐや姫] [Music 吉田拓郎] [Music 井上陽水]
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