リー・リトナーの「シュガーローフ・エクスプレス」に興奮した話。
僕は、高2の初めぐらいから、ボブ・ジェームスをきっかけに、フュージョンにのめり込んでいった。
こないだまで
「リッチー・ブラックモアは最近禿げてきたけど、やっぱり最高のギタリストやぞ~。」
とか、
「いやいや、やっぱりジミー・ペイジや!」
とか、
「おまんらぁ~、ジェフ・ベックを忘れてもろうたら困るぜよ。えぇ?」
なんて偉そうに言っていたのが、
「おい、これからのギタリストはロックやない!フュージョンや、フュージョン!。これからは、フュージョンを演奏しておしゃれにいかないかんぞ!」
などと、自分でも驚くぐらいに、豹変してしまった事を覚えている。
別に、ロックギターが嫌いになった訳では無かったのだが、その頃は、何となくロックに飽きてきた時期で、新しい分野の音楽を無意識のうちに探していた僕には、フュージョンがものすごくおしゃれな音楽に聴こえた事を覚えている。
当然、学校での休み時間の会話は、リッチー・ブラックモアがリー・リトナーやラリーカールトンになり、ジョン・ボーナムがスティーブ・ガッドになり、ジョン・ディーコンはマーカスミラーやアンソニー・ジャクソンになり、キース・エマーソンがチック・コリアやボブ・ジェームスになっていった。
その頃、住んでいた下宿には、中庭を挟んで斜め向かいにドラムのN田君。N田君の部屋から廊下を挟んでボーカルのH田君などが住んでいて、夏の夜などは、開け放したあちこちの部屋からいい感じのフュージョンがしょっちゅう流れていた事を思い出す。
当然僕も、色々なミュージシャンのアルバムを聴いたけれども、聞くアルバムがどれも驚きの連続で、
「なんでこんな演奏ができるがな?う~む・・・。カッコえいにゃ~。」
と一人、下宿でブツブツ言っていた。
中でも、当時、一番驚いたのはリー・リトナーで、驚きというよりも、そのギタープレイは信じられなかった。
「なんじゃ~こりゃ~?。こりゃほんまに弾きゆうがかや?嘘みたいなぞ。うぅぅぅ。しっかし上手い~。カッコえいぞ~。」
とまあ、彼のアルバムが、一発で気に入ってしまった僕は、下宿の部屋でしょっちゅう聴いていた。
特に好きな曲が「シュガーローフ・エクスプレス」で、テープが擦り切れるほど聴いて、アドリブの細かい部分まで鼻歌で歌える程だった。
本当は、鼻歌じゃなく、ギターでコピーしようと何度かトライしたのだが、あまりにテクニックが高度すぎて、全く歯が立たなかった思い出がある。
そして、このアルバムあたりから、当時の一流スタジオミュージシャンの名前をたくさん知って、それまではあまり聴いてこなかったギター以外の楽器の音や個々のミュージシャンのプレイに耳を傾けるようになっていった。
こうなると、音楽の幅はどんどん広がってゆく。バンドで曲を聴くのではなく、個々のミュージシャンのプレイを聴きたくてアルバムを選ぶので、あっちこっちに手を出して、片っ端からLPを聴きたくなってくる。
当時、高校生だった僕は、この欲求を叶える方法がなくて、悶々としていたが、大学生になって、レンタルレコード店通いが始まってからしばらくは、嬉しくてたまらなかった思い出がある。
そんな事を考えながら、改めて聴いてみました、「シュガーローフ・エクスプレス」。
「今聴いても、やっぱり上手いぞ!」(←当り前か・・・。)
それにしても、この流れるようなアドリブはこの人独特のものなんだろなあ~。
「無理がない」
というか、
「イヤミがない」
というか、とにかくスムーズなのだ。
僕は個人的に、最もギターのアドリブの粒が揃ってスムーズの横綱はジョージ・ベンソンだと思っているのだが、リトナーは十分大関クラスだと思った事です。
話はかわるが、
「リトナーはどうして杏里の旦那なんだろう?。」
そういえば、大学生の頃聴いていた杏里の「COOL」というアルバムのバックのミュージシャン連中は、記憶違いでなければ、リトナーのアルバムにも参加していた有名どころじゃなかったかな?。まあ、杏里も嫌いじゃないからいいんだけど。
「そんな関係で結婚したのかな・・・・?ホントにどうでもいい事だけど・・・。」
Sugar Loaf Express from Lee Ritenour
[Music Lee Ritenour]
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Category: 高校2年の頃 | Comment(0) | Trackback(1) | top↑ |