ディープ・パープルの「パーフェクト・ストレンジャーズ」を思い出した。

50才を過ぎると、若い頃は、
「こんなアルバムのどこが良いのだろ?」
なんて考えていたのに、突然、
「ああ・・そういう事か。」
などとすっかり受け入れてしまう事がある。今回お話するディープ・パープルのアルバム「パーフェクト・ストレンジャーズ」もそんな経験をした1枚だ。
少し説明すると、そもそもディープ・パープルってバンドは60年代の後半に誕生し、70年代初頭から日本のロックファンに絶大な人気を得たバンドである。オヤジもロックを聴き始めたキッカケはこのバンドであり、今に至るまで様々な影響を受けたのだが、とにかく紆余曲折を経て70年代の半ばに彼らは一旦解散していた。ところが80年代の半ば、オヤジが大学3回生の時に、突然ディープ・パープルは黄金期のメンバーで再結成する。その時に発売されたのがこの「パーフェクト・ストレンジャーズ」なのだ。
当時のオヤジはあまりロックに興味が無かったが、『ディープ・パープル再結成!』となると話は別で、早速このアルバムを聴いてみた記憶がある。だが第一印象は、
「コレ、本当にディープ・パープルなの?今一つピンとこないよなぁ・・・。」
そんなイメージだった。以前の彼らのカリスマ性が強すぎたせいか、又は70年代のアルバムの音のイメージが強すぎたせいか、どうも復活盤に関してオヤジはあまり興味を持てなかったのだ。そんな訳で、「パーフェクト・ストレンジャーズ」は長い間お蔵入りのアルバムだったが、3年程前に久しぶりに聴いてみた所、
「あら?このアルバム、コレはコレで良いアルバムじゃないの?」
そう思った記憶がある。
音も曲も70年代とは異なり、ポップでメロディアスになった印象があるが、考えてみればバンドをやるのはあくまでも人間であり、人間は年齢と共に変化する。それを自ら体験した上で聴く「パーフェクト・ストレンジャーズ」は、ディープ・パープルの長い変遷の中の1地点を示す作品であり、その前後にはバンドを取り巻く様々な物語があった事を今のオヤジは知っている。その上で作品を耳にすると、多分彼らの作る音楽の全てを許せるような気持ちになってくるのだろう。
「年をとっただけだよ。」
そう言われそうだが、昔敬遠した作品を好きになる事は、このままずっと好きになれないよりも格段に楽しい事だと思うのだ。皆様、どんなだ??
Deep Purple - Knocking at Your Back Door (Perfect Strangers)
[Music Deep Purple]




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