アール・クルーの「フィンガー・ペインティング」を聴いてみた。

面白いもので、こういうのを見ると、高校生の頃の下宿生活が次々に頭に浮かんでくる。最初は、僕が下宿の部屋で一人音楽を聴いている情景が浮かんだのだが、どうもこれは前日アール・クルーのアルバム「フィンガー・ペインティング」を聴いたせいだと思うのだ。
僕がその下宿で「フィンガー・ペインティング」を聴いていたのは高校3年生の時で、多分、同級生の誰かがカセットテープにダビングしてくれた音源だった記憶がある。
「フィンガー・ペインティング」は、僕が最初に聴いたアール・クルーのアルバムで、中学高校とクラシックギターを弾いてきた僕は、強い衝撃を受けた事を覚えている。
当時流行りの一流ミュージシャンをバックに従え、大好きなフュージョン的なアプローチをクラシックギターで見せる彼の世界は、
「そうか!クラシックギターだからと言って、他のジャンルを演奏してはいけないという事は無いんだ!」
と、僕に思わせ、聴き進むうちに、
「おいおい、下手なエレキギターよりも、ずっとお洒落でカッコイイやないか!」
なんて思った事だった。
そして、このお洒落な雰囲気は、当時憧れていた東京への想いと重なり、
「絶対に卒業したら東京の大学へ行きたい。」
なんて事を考え、一方では、
「こういう洒落た音楽をバックに女の子を口説いてみたいもんじゃ・・・。」
なんて馬鹿馬鹿しい事も真剣に考えていたのだ。
「『フィンガー・ペインティング』にはオヤジの下宿生活の一端が凝縮されている。」
ふとそんな事を感じたのだ。
Earl Klugh-Dr. Macumba
[Music Earl Klugh]
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Category: Jazz/Fusion | Comment(4) | Trackback(0) | top↑ |