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土佐のオヤジの音楽昔話 ~ あの頃の曲を聴いてみた ~ ヘレン・メリル
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ヘレン・メリルの「ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン」を聴いてみた。

2008.04.11 Fri
ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン 今年の春は、身内に不幸があったり、毎週のように休日出勤して働いたり、先週は東京に出かけたりと、公私共に非常に忙しく、これまで息抜きの暇もなかったが、ここに来て仕事も落ち着き、春休みが終って子供達の学校もそれぞれ新学期が始まり、僕の生活もいつものペースを取り戻そうとしている。
 個人的にはこの辺で、エンジンをかけ直して、
「さ~て!仕事もプライベートも頑張るぞ~!」
 なんて思いたいのだが、実際は、ホッとして体から力が抜けてしまっている。
 今夜聴いているアルバムは、ヘレン・メリル「ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン」だ。
 力が抜けた体にヘレン・メリルのハスキーな声と、クリフォード・ブラウンの渋いトランペットがピッタリだと思い棚から引っぱり出した。
 ヘレン・メリルの事を、
“ニューヨークのため息”
 とはよく言ったもので、ハスキーだけれども、よく通る声で、囁くように歌われると妙に気持ちが良くてゾクゾクする。
 滅多に聴かないアルバムだけれど、(←10年以上前に購入して、1回聴いたきりかもしれない・・・。)今の気分にはピッタリで満足している。

Helen Merrill, You'd Be So Nice To Come Home To





[Music Helen Merrill]



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ヘレン・メリルの「ジャスト・フレンズ」を聴いてみた。

2013.03.08 Fri
ジャスト・フレンズ 人間50歳を過ぎると、つくづく若い者にはかなわないと思う事が多くなる。体力的な事は当然としても、物事への順応や理解のスピードなど、昔は簡単に出来た事に時間がかかるのだ。そうかと言って、このまま、
「私はジジイです。」
 なんて白旗を振って全てを諦める訳ではなく、
「ジジイにしか出せない渋い魅力があるのだ!」
 などと勝手な理屈をこねて、日々若者に対抗する策をしぶとく考えている。
 さて、何でこんな話を始めたのかと言うと、先日ヘレン・メリルスタン・ゲッツの共演アルバム「ジャスト・フレンズ」を聴いて、年寄りの音楽が分かったような気がしたからだ。ある人のブログからこのアルバムの事を思い出したのだが、改めて聴いてみるとヘレン・メリルもスタン・ゲッツもその音楽が見事に老人なのだ。悪いと言っている訳ではない。とにかく“シブい”なんて表現では済まされない、そんな事は超越してしまった耽美で大甘の音楽なのだ。
 「ジャスト・フレンズ」が発売された時には二人とも全盛期をとうに過ぎた60代で、ヘレン・メリルは、往年の『ニューヨークの溜息』なんて言われたハスキー・ボイスは影を潜め、大年増のムード歌謡のような雰囲気を醸し出している。一方のスタン・ゲッツは、『これだけ吹いておけばいいでしょう?』的な力の抜けたアドリブをスルスルと続けるが、その力の抜け加減がムード歌謡に妙にハマッて頷けるのだ。
いやはや、何とも表現のしようが無いアルバムだが、強いて言うなら『人生経験が凝縮し、酸いも甘いも全部分かった上での熱い恋』とでも言おうか、とにかく、刻まれた皺の隙間から滲み出るような演奏は、
「どうじゃ?年寄りも悪くないじゃろ?」
 なんて耳元で言われているようで、少々薄気味の悪いオーラにあふれているのだ。
「こういうのが年寄の魅力であり強みなのかも知れないぞ・・・。シブいなんて言ってるうちはまだまだひよっ子かも知れない・・。」
 そんな事を思うオヤジなのだ。


[Music Helen Merrill] [Music Stan Getz]

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