ユタ・ヒップの「ユタ・ヒップ・ウイズ・ズート・シムズ」を聴いてみた。

「さて・・・こいつがもっと長生きしてたらどんな演奏をしたろうか・・?」
なんて事を考えながら、貴重な演奏に耳を傾ける事になるのだ。
ユタ・ヒップもオヤジの中では“謎のミュージシャン”の匂いがプンプンするプレイヤーだ。そもそもドイツ人である事、女性である事、脂がのりきっている時期に突然演奏活動を止めてしまい、その後亡くなるまでほとんどピアノを弾いていない事、等々、
「いったいこの人、何なの・・?」
って思うような人物なのだ。そんな事から20代の後半に彼女のアルバムを何枚か聴いたのだが、中でも記憶に残っているのが「ユタ・ヒップ・ウィズ・ズート・シムズ」だ。
オヤジはこのアルバムで初めてズート・シムズのテナーを聴いて、一発で彼の虜になってしまい、謎のミュージシャン、ユタ・ヒップのピアノの事なんぞすっかり忘れて、ズートのテナーばかり聴いて喜んでいた事を覚えている。(←昔から音楽の聴き方が行き当りばったりで適当なのだ。)
先日久しぶりに「ユタ・ヒップ・ウィズ・ズート・シムズ」を聴いてみたが、ズートのテナーが素晴らしいのは昔と同じだが、ユタ・ヒップのピアノも良い事がやっと分かった。(←今頃気が付くなよ!)クールなプレイからは、
「やっぱドイツ人ね。」
なんて感じるし(←酷い先入観だけど。)、一方で女性らしい暖かい落ち着きも感じるのだ。
若い頃は彼女のピアノまで耳が行かなかったがこの年齢になると結構冷静にアルバム全体を聴ける。
「我ながら成長したもんだ・・・。」
なんて、自己満足に浸る事が出来たわけで、改めて名盤なり・・・なのだ。
Jutta HIPP "Violets for your furs" (1956)
Jutta HIPP "Almost like being in love" (1956)
[Music Jutta Hipp]




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