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土佐のオヤジの音楽昔話 ~ あの頃の曲を聴いてみた ~ ユー・リアリー・ガット・ミー
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ヴァン・ヘイレンの「ユー・リアリー・ガット・ミー」をラジオで知った話。

2007.08.10 Fri
炎の導火線

 僕は高1ぐらいから、当時、NHK-FMで放送していた渋谷陽一のヤングジョッキー」という番組を、毎週のように聴くようになった。
 夕飯も食べて、風呂も入り、下宿の部屋でのんびりしている時間だったので、夜9時か10時ごろからの番組だったように思う。
 この番組が良かったのは、DJの渋谷陽一氏が、「いわゆる僕ら好みのロック」をちょっとマニアックに、新旧取り混ぜて紹介していた事だった。
 洋楽の情報が少ない土佐の高校生には、まことに有り難い番組で、翌日の学校では、渋谷氏のなんとなく自虐的なギャグも含めて、よく休み時間に話題になっていた。
 そんなある日、この番組で、ヴァン・ヘイレンのデビューアルバムを紹介した。最初に「ユー・リアリー・ガット・ミー」を聴いた時、エドワード・ヴァンヘイレンのギターテクニックが物凄い事は、すぐに分かったのだが、何よりも感動したのは、彼のギターの音色だった。
 今まで聴いた事も無いような図太いけれど、暖かみのある音で刻まれるシンプルなバッキングを聴いて、直感的に
「これは買いや~!」
 と、感じた僕は、次の休みには、当時蓮池町の電停前にあったミヤジ電気へ自転車を飛ばして、彼らのデビューアルバム「炎の導火線」をゲットした。
 その晩から、じっくりとこのアルバムを聴いたのだが、「ユー・リアリー・ガット・ミー」のみならず、全ての曲がシンプルだけど迫力満点でとてもかっこよかった。
「あ~アメリカのバンドやな~。イギリスやとこうはいかんわ。結局ロックはシンプルにぐんぐん押しまくるのが、1番かっこえいんやなぁ~。」
 と感じた。
 それまで、僕はブリティッシ系の感情的で湿ったロック(←こういう表現しかできないけど正直な感じ)を中心に聴いてきたが、この頃からストレートで明るいアメリカンロックにも目覚めて(←それまでは、食い足りなさがあったんだと思うが、この頃から能天気な馬鹿に拍車がかかってきたのだ。)だんだんと聴く音楽の世界が広がっていった。
 そうこうしているうちに、確か“ヴァン・ヘイレンが来日して東京でコンサートをした”という記事を、ミュージックライフかなんかの雑誌で見かけた。
こういう時の僕らの反応はいつもだいたい決まっていて、
「東京の高校生はえいぞにやぁ~。ヴァン・ヘイレンでも、レインボーでも、クイーンでも何でも見放題やか~。」
「まっことそうやにやぁ~。高知へ来るがは、馬場全日本プロレスだけやか。ヴァン・ヘイレンあたりもちっとは来たらえいのに。」
「まあ、無理じゃろうにやぁ~。来たち、コンサートが出来る場所がないじゃか。そこら辺でヴァン・ヘイレンが音出してみ~、近所のオバアが死ぬちや。」

 なんて事を言いながら、東京の高校生を激しく羨ましがったものだ。
 雑誌の記事で特に注目したのは、評論家の感想みたいな所に、
「ヴァン・ヘイレンは今まで来日したバンドの中で1番音が大きいと思う。」
 と、書かれていた事だった。
 この一文を読んだ時、エドワード・ヴァンヘイレンが汗を飛び散らせながら、大地を揺るがすような図太いディストーション・サウンドを自由に操る姿が、頭の中にポッと浮かんだ。
 さて、今聴いてみると・・・・。
 なぜか、あの当時ほど、ギターの音色に心が動かされない。なんで?。
 まあ、考えてみるに、ヴァン・ヘイレン以降、似たような音を出すギタリストが筍みたいに出てきて、耳がすっかり慣れてしまったせいかも知れない。
 でも、エドワード・ヴァンヘイレン独特の突き刺さるようなリフ、うなるようなアドリブ、(←ライトハンド奏法もやっぱすごいぞ)シンプルでかっこいいバッキング、どれを取っても超一流(←当たり前か?)だと思う。
 当時、さすがに、ヴァン・ヘイレンの曲をバンドで演ろうとは思わなかったけど、僕がアメリカンロックが本当に好きになるきっかけを与えてくれたバンドだと、今でも感謝しています。

Van Halen : You Really Got Me





[M;Van Halen]


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