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土佐のオヤジの音楽昔話 ~ あの頃の曲を聴いてみた ~ 最後の楽園
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ウララ&アンクルベンの「最後の楽園」で思い出すバイトの風景の話。

2010.06.25 Fri
最後の楽園

 前回の昔話(←こちらです。)で記事にしたように、ジャコ・パストリアスのアルバムに衝撃を受けた僕は、新しいベースを購入する為に6月の終りから毎日アルバイトに精を出す事になった。
 僕の選んだアルバイトはスーパーの鮮魚コーナーでのトレイのラッピング作業で、毎日朝7時から正午までの5時間、7月末日まで休みなしの勤務だった。
 僕がこのバイトを選んだ理由は、当時住んでいたアパートから仕事場のスーパーが近かった事、午前中の仕事なので、バンドの練習や友人達との飲み会に支障をきたす事が無い事、そして決定的だったのが、時給が肉体労働並みに良かった事だった。
 店長との簡単な面接の後で、
「じゃぁ、早速明日の朝から来てよ!」
 そう言われ、僕は翌日からこのスーパーへ通う事になった。
 時給が高い理由は初日に分かった。とにかく仕事の環境が劣悪だったのだ。
 僕が働く鮮魚の加工場は店舗裏にある納入業者の搬入口から階段を下りた地下室にあった。部屋の半分を占める古い冷蔵庫から、絶えずブ~ンという嫌な音がしていて、窓が全く無く、コンクリートむき出しの部屋の壁や床に、生臭い魚の臭いがこびりついていた。
 店から支給された白い上っ張りを着て、ゴムの前掛けをし、常にジメジメしている長靴に履きかえて作業をしていると、体中に魚の臭いが染み込むようで、慣れるまでは苦労した事を思い出す。
 鮮魚の部門を仕切るのは中年のH本さんという男性で、この人が当日のチラシを見たり、仕入ノートを見て値段を決めてゆく。そして、もう一人のM谷さんという男性と一緒に冷蔵庫から魚を取り出し2人でさばいてゆくのだ。
 一緒に働くパートのおばちゃん達は、その間にトレイを並べて大根のツマを準備し、H本さんとM谷さんがさばいたマグロやイカで刺身の盛り合わせを作ってゆく。
 僕の仕事は、トレイに乗せられた刺身や切り身を機械でラッピングし、値札を付けて店出し用の金属の細長い板に並べ、これを開店前の店舗へ運び込み、順番に冷蔵ケースに並べてゆく事だった。
 このバイト、朝7時から開店の10時頃までは非常に忙しいのだが、商品の店出しが終ってしまうと急に暇になり、
「ちょっと一服しようよ!」
 なんてH本さんが言い始め、息が詰まりそうな地下室から外に出て休憩する事になる。
 休憩場所のトラックヤードの隅には、今にも壊れそうな折り畳みの椅子が数脚と、小さなラジカセが置いてあり、ずっとラジオが流れていた。
 この日も、10時過ぎに休憩時間となり、パートのおばちゃん連中と一緒に、
「ふぁ~~~」
 なんてあくびをしつつ納入口のトラックヤードへ出て来た時、ラジオからある曲が流れ始め、僕は「ドキッ」とした事を覚えている。その曲は、ウララ&アンクルベン「最後の楽園」という曲で、少し前に流行ったヒロシ&キーボーの歌う「三年目の浮気」に似た男女のデュエットソングだった。
 何故僕がこの曲で「ドキッ」としたかと言うと、ウララ&アンクルベンの女性の方の「ウララちゃん」なる歌手を僕はよく知っていて、「最後の楽園」が発売されると同時にシングルレコードを購入した経緯があるからだ。
 実は「ウララちゃん」というのは、半年ほど前まで我々のバンドでボーカルとフルートを担当していた女性で、
「プロの歌手になりたい!」
 との理由で、我々のバンドを抜け、色々な活動をしてゆくうちに、ヒョイとこんな形でデビューしてしまったのだ。
 僕を含めてバンドのメンバーは、身内からプロが出た事が嬉しくて、あちこちで、
「あのさ~、この子、俺達と一緒にバンドやってたんだよね。応援してやってね。」
 なんて事を言いながら、勝手なPR活動をしていた事を思い出す。
 この時の僕も、ラジオから「最後の楽園」が流れ始めると、トラックヤードにいたパートのおばちゃん達に、
「すんません~、この曲歌ってるの僕の友達なんです~。レコード買ってあげてね~!」
 なんて事を叫んでいた記憶がある。そして、一人のおばちゃんから、
「へ~そうなの?お兄ちゃん歌手の友達がいるの?凄いねぇ~!」
 なんて事を言われて、
「そうなのです!私は歌手とお友達なのです!わははは~!」
 と、ミーハー根性丸出しにしながら、何に対してか分からない妙な優越感を味わい、一人で喜んでいた事を思い出すのだ。
 当時、ウララ&アンクルベンの2人は深夜の歌番組やお昼のラジオ番組等に出演して「最後の楽園」を歌っていたが、残念な事にこの曲はあまりヒットせず、ウララちゃんはこの1曲だけでテレビやラジオの表舞台から姿を消してしまった。
 その後のウララちゃんは音楽を作る裏方の仕事へと移っていったが、僕の中でのウララちゃんは、今でも永遠に輝けるプロの歌手のままである。そして、ウララちゃんの顔と「最後の楽園」のサビの部分のメロディーを思い出すと、僕の頭の中にはどうしても『バイトの休憩時間にウララちゃんの事をおばちゃん連中に自慢する自分の姿』が浮かんでくるのだ。
 今回、「最後の楽園」がどうしても聴きたくて、ネット上をあちこち検索してみたが、結局見つける事が出来なかった。当時購入したシングル盤も行方不明で、画像を探す事すら大変だった。そんな訳で、この思い出の曲を皆様にお聴かせする事が出来ないのが非常に残念でたまらない。それでも、
「これからの音楽人生の中で、必ずもう一度どこかで耳にする事が出来るに違いない!」
 そう信じて疑わないオヤジなのだ。


[Music ウララ&アンクルベン]

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