桂米朝の「特選・米朝落語全集・第十五集・地獄八景亡者戯」を思い出した。

で、ふと、
「2015年も残りわずかだけど、今年亡くなったミュージシャンってどんな人達がいたっけ?」
なんて事が頭をよぎる。チョイとネットで検索してみると、色々出てくるが、オヤジのアンテナに引っかかったのは以下の3人。まずはシーナ&ザ・ロケッツのシーナ、それから大御所BBキング。そして、フリー・ジャズの開祖、オーネット・コールマンだ。
でも、この3人以上に引っかかったのが落語家の桂米朝。ミュージシャンではないが、この人が亡くなったのは本当に残念だ。まぁ、オヤジの場合、好んで聴くのが江戸落語で、上方落語の方はオマケ程度だから偉そうな事は言えないが、滅びかけていた上方落語を復活させた米朝の功績は、ずっと語り継がれると思っている。
とまぁ、そんな桂米朝だけど、CDを何枚か持っている。中でも昔よく聴いたのが、「地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)」だ。この噺、昭和30年代に米朝が復活させなければ、高座にかける噺家がいなくなり、この世から消えて無くなっていたであろうと言われている。
中身を簡単に説明すると、死んだ主人公が物見遊山的に地獄巡りをする馬鹿馬鹿しい噺だが、上方独特の鳴り物が多く入り、江戸落語との違いが鮮明な事から、上方落語の代表的な噺の一つと言える。
また、1時間を超える大ネタである為、噺家の力量があからさまになり、実力のない者は体力的にも精神的にも長丁場を演じる事が出来ない。事実、当の米朝も疲れるせいか、ここ20年以上この噺は高座にかけていない。
そんなわけで、
「米朝が生きてさえいたら、彼の「地獄八景亡者戯」を再び聴く事が出来るかも知れない・・・。」
なんて考えていたオヤジとしては、彼の死が残念でならないのだ。
今では、色々な噺家が「地獄八景亡者戯」を高座にかけるが、
「この大ネタで客を満足させられるのは桂米朝しかいない。」
オヤジはずっとそう思っている。
正月にでもゆっくり聴いてみようかなぁ・・・。
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桂米朝 「地獄八景亡者戯」
[M;桂米朝]


