八代亜紀の「舟唄」を聴いてみた。

今年の冬も例年通りあまり外出する気にならず家の中で
「おお~寒い!」
なんて言いながら、ゴソゴソしていたのだが、一つ気が付いた事があった。しょうもない事だが、昨年まで日本酒は圧倒的に「ぬる燗」が好きだったのに、何故か今年の冬は熱燗の方が断然好きになってしまったのだ。
「多分、ジジイに近づくに従い体の代謝が悪くなり、体温が下がり、無意識に冬の寒い日には体が熱燗を求めるに違いない!」
なんて事を考えたのだが、その時妙な事を思い出した。
僕が日本酒をぬるめに燗して楽しむ飲み方があるのを初めて知ったのは、八代亜紀の「舟唄」の歌詞からで、高校生の頃だった。その後大学生になり、女の子とお洒落なバーでヘンテコなカクテルを飲むようになっても、心の何処かで、「舟唄」の「ぬる燗」と「炙ったイカ」の組み合わせの方に魅力を感じていた事を覚えている。
社会人になると、地方都市への出張が続くようになり、一人居酒屋で「ぬる燗」を注文し、土地の美味い肴をツマミに静かに酒をのんだ。高校生の頃から何となく憧れて来た「ぬる燗」の美味さが分かったのはこの頃で、それ以来ずっと「ぬる燗」にはお世話になって来たのだ。
YouTubeで検索して、久しぶりに八代亜紀の「舟唄」を聴いてみた。すると、やっぱり「ぬる燗」が飲みたい気分になる。オヤジは、なんだかホッとしたのだ。
舟唄:八代亜紀
[Music 八代亜紀]