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土佐のオヤジの音楽昔話 ~ あの頃の曲を聴いてみた ~ 高校1年の頃
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イエスの「燃える朝焼け」のコピーは無謀だった話。

2007.09.14 Fri
イエスソングス

 僕は、一般的に、バンドには、創設期、成長期、熟成期、衰退期の四つの時期があって、最終的には解散に至ると思っている。まあ、創設期や成長期からいきなり解散するバンドも多々あるけれど・・・・。
 で、我々のヘッポコバンドも、結成して1年以上が経過して、多少のメンバーチェンジはあったものの、人前で何度か演奏して、少しずつレパートリーも増えて、大袈裟に言うと、成長期を迎えていたように思う。(←ホンマに大袈裟で恥ずかしいぞ!)
 この頃の僕は、バンドと同じく、音楽的にも成長期で、あっちこっちから、アルバムを借りたり、FMラジオの番組をマメにチェックしたりして、
「ロックと名の付く音楽は、とりあえず、何でも聴いてみちゃろ。」
 というふうに、思っていた。
 そうは言っても、情報が少ない田舎の高校生がする事で、結局、バンド仲間での話題の中心は、一部のハードロックや、プログレッシブロックのバンドの話ばかりであった。
 中でも、当時イエスは、僕達の中では、最高のバンドと思われていて、彼等のライブアルバム「イエスソングス」をダビングしたカセットテープは全員が持っており、皆、擦り切れるまで聴いていたように思う。
 こんな状況だと、皆、考える事は一つで、誰ともなく、
イエスソングスから、1曲コピーしようぜ。」
と言う事になった。
 何度かメンバー全員で集まって、ああでもない、こうでもないと検討した結果、決まった曲は、「燃える朝焼け(Heart Of The Sunrise)」だった。
 本当は、この時すでに、「ラウンドアバウト」が、レパートリーに入っていたのだが、僕達は
“より、イエスらしく、高度な演奏テクニックを必要とし、ドラマティックな曲”

 を演ってみたくてたまらなかったのだ。
 今の自分なら、そんな話が出ると、
「イエスなんてのは、マネするもんじゃ、ないぞ!聴くだけ、聴くだけ。悪い事は言わん、やめちょけや~。無理無理~。」
 と、アドバイスするのだが、若いというのは、恐ろしい事で、当時の僕達は、
「どんな曲でも演奏出来る。」
 と、思い込んでいたふしがある。
 そんなアホ高校生が選んだ無謀な曲「燃える朝焼け(Heart Of The Sunrise)」は、激しいリフが連なる前半から、中盤の美しいボーカルへ、そして、終盤の壮大な雰囲気へと、イメージがどんどんと変わってゆく曲で、演奏時間は10分を超える。
「実にイエスらしく、プログレッシブロックそのものだ。」 
 と、思える曲で、聴き終った時には、大きな感動と心地よい疲れを味わう事が出来るのだ。
 さて、そんな大それた曲をコピーしようとした僕達が、突き当たった壁は、楽器の問題であった。正確に言うと、キーボードの問題である。
 ご存知のように、イエス・ソングスでキーボードを弾いているのは、リック・ウエイクマンで、様々な鍵盤楽器を駆使して、ドラマティックなイエスの演奏を支えている。
 ところが、我がバンドのキーボード、I川君は、自分の楽器を持っていなくて、友人に借りたり、スタジオの備え付けのキーボードを使っており、ピアノは上手いくせに、シンセサイザーのセッティングとなると、知識がまるで無かった。
 まあ、周りの我々も、そんな知識は全く無かったので、練習の度に、キーボードの音が変わるという信じられない状態であった。
 弾いている音階は同じでも、我々の演奏は、イエスとは、全く異なる物だった。
「おい~。なんか変やにゃ~。もうちょっと、イエスっぽく、ならんもんかねぇ~。」
 なんて言いながらも、具体的に、キーボードの音の、何をどう改善すれば良いのか?、が分からなかったのだ。
 そんな状態でも、僕達は、この曲を人前で演奏した。そして、大失敗した。
 確か、高知市内にある県民文化ホールの小ホールで、何組かの高校生バンドが出演するコンサートに参加した時だった。
 10分以上にも及ぶ曲を演奏し終わった時に、客からの拍手は、ほとんど無かった。別に、演奏を間違えた訳ではない。
 なぜかと言うと、プログレ独特の仕掛けがいっぱいあるこの曲は、イエスをよく聴き込んでいる人以外には、“本当に曲が終わったかどうか?”が、わからなかったのだと思う。
 また、イエスを聴き込んでいる人でも、音色が本物と全く違うのだから、すごい違和感があったと思う。
 ボーカルのk藤君が、次の曲の紹介のMCで喋り始めるまで、客は、曲が終わった事に気がついていなかったと思う。
 そんな事を思い出しながら、聴いてみました、イエスソングス。
 このアルバムこそ、昔、バカみたいに聴き込んだので、特別に新発見があるわけではないが、改めて感じたのは、イエスというバンドの懐の深さみたいなものだ。
 大きな独自の世界を作り上げたバンドの持つオーラのすごさである。
 僕は、イエスの事になるとちょっと冷静でいられなくなるので、こんな長い文章になってしまったが、女房に、
「僕が死んだら、必ず棺桶に入れてくれ。」 
 と、たのんであるのが、イエスソングスなのだ。

Yes : Heart of the Sunrise 1


Yes : Heart of the Sunrise 2





[M;Yes]



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サザン・オールスターズの「別れ話は最後に」に憧れた話。

2007.09.21 Fri
熱い胸騒ぎ

 僕は、高校1年の秋に、金沢へ修学旅行に出かけた。普通の学校は、高校2年の時が修学旅行じゃないかと思うのだが、何故かうちの学校は、高校1年の時であった。
 まあ、旅行の細かい内容は忘れてしまったが、この旅行で僕は、初めてサザン・オールスターズを聴いた事を覚えているのだ。曲は、「勝手にシンドバッド」
 クラスの中でも、お調子者のY崎君が、移動中のバスの中で、この曲を歌い、えらく盛り上がった記憶がある。
 カラオケも無かったので、今から考えると、酒も飲まずに、歌う方も歌う方だし、盛り上がる方も盛り上がる方で、なんともアホらしい話だと思うのだが、僕は、その時Y崎君が歌った「勝手にシンドバッド」に、正直、感動していた。彼は、あの桑田佳祐の次から次へとまくし立てるような独特な歌い方を、実に上手くコピーしていたのだ。
 修学旅行から戻った頃から、サザン・オールスターズは、テレビにしょっちゅう出るようになり、「勝手にシンドバッド」をスタートに、次々とヒットを飛ばすようになっていった。
 デビュー当時のサザン・オールスターズは、まだ現役の大学生で、変に芸能人ぽくカッコつけた所がなく、
「私ら、大学生ですから~。バカ騒ぎ、大好きですから~。」 
 みたいな、アホなイメージがバンド全体にあり、(←始めはコミックバンドじゃないかと思った。)そんな様子をテレビで見ながら、
「ずいぶん素人臭さが残っているバンドやなぁ~。」
 と、感じたものだった。
 しかし、逆に、自分達高校生と、そう年齢が離れていないサザン・オールスターズというバンドが、世に出て、何とも言えない新しい感覚の曲を作っている事に、僕は強い憧れを持っていた。
 その憧れは、しだいに
「自分だってそのうち出来るんじゃないか?。大学生になってバンドを組んで、プロになれるんじゃないか?。」 
 という勘違いに変わって行き、
「高校を卒業したら、東京の大学に進学したい。大学のサークルで自分の好きなバンドを思いっきりやってみたい・・・。よっしゃ~、東京で腕だめしじゃ~。」
 とまあ、土佐のアホ高校生は、ありがちな目標を密かに立てる事となっていった。
 デビューアルバムの「熱い胸騒ぎ」を友人から借りて、テープにダビングしたのは、そんな夢みたいな事を、ボーっと考えていた頃だと思う。
 このアルバムの中で、「勝手にシンドバッド」が気に入ったのは、勿論だが、一番好きになったのが、「別れ話は最後に」という曲だ。
 ボサノバ調のけだるいイントロと、美しいメロディーラインが印象的な曲で、「勝手にシンドバッド」でのノリノリサンバ調のサザンとは全く違い、よりメロディアスで、オシャレな大人の大学生の雰囲気を僕に感じさせたのだ。
「ああ~。都会の大学生は、こんな曲作るんやな~。メロディーも歌詞もカッコえいにや~。行った事ないけど、静かな湘南海岸の昼下がりが目に浮かんでくるわ~。」
 などど、一人下宿の部屋の中で、勝手な空想を、どんどんと膨らましていた記憶がある。
 そんな事を、思い出しながら、アルバム「熱い胸騒ぎ」を聴いてみました。
 全体を通して感じられるサザン独特の「」を思わせるしゃれた雰囲気は、ファーストアルバムでも十分に感じる事が出来る。ただ、今回は、洒落た湘南海岸的な雰囲気よりも、都会には近いけれども、ちょっと田舎の寂れた、暑い砂浜の風景が頭に浮かんできた。どうも、年を取ると、洒落た雰囲気よりも、曲のわび・さびの部分を多く感じるのかもしれない。
 サザン・オールスターズというバンドは、実に不思議で、デビューしてから、今まで、その根幹にある洒落た雰囲気は、どんな曲を発表しようとも、変わらない。だから、安心して聴けるし、純粋に感動できる。この辺は、桑田佳祐という天才の、天才たる所以だろうと思う。
 いつ見ても、大学のサークルの仲良しバンド的な雰囲気を持ちながら、素晴らしい曲を発表し続ける。サザン・オールスターズは、高校の頃からずっと、オヤジの憧れなわけです。

別れ話は最後に サザンオールスターズ





[M;サザンオールスターズ]




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チープ・トリックの「今夜は帰さない」で、ロックバンドでのギターの役割を感じた話。

2007.09.28 Fri
AT 武道館

 僕は、高校一年の頃、時々購入していた音楽雑誌があった。「ミュージックライフ」「ロッキンf」だ。
 どちらの雑誌も、
“毎月、発売日には本屋に飛んで行って、まず立ち読みをする。そして、購入するか?止めるか?をじっくりと検討する。” 
 そんな雑誌だった。
 記憶が正しければ、「ロッキンf」は特集記事などの文章が長くて、なかなか読み応えのある誌面だったのに対して、「ミュージックライフ」はグラビアが中心で、女の子受けする非常にミーハーな雑誌だったと思う。
 そうは言っても、当時の僕は、決して「ミュージックライフ」が嫌いな訳ではなく、逆にミーハーな切り口が、とても好きで、毎月、楽しく読んでいた事を覚えている。
 そんな「ミュージックライフ」誌に、嫌になるほどグラビアが掲載されて、曲を聴く前からその個性的な容貌が頭から離れなくなったバンドが、「チープ・トリック」だった。
 当時、テクノ系のミュージシャンやパンク系のミュージシャンが雑誌のグラビアを飾り始め、時代のトレンドは、そちらに向かい始めた時期ではあったが、まだまだ僕のイメージの中でのロックミュージシャンのスタイルというのは、
「長髪で、細い体にベルボトムジーンズが良く似合い、いかにも麻薬でもやってそうな雰囲気。」 
 といったものだった。
 しかし、チープ・トリックギターリック・ニールセン、ドラムのバン・E・カルロスは、そんなイメージとは全く異なる格好をしていた。
 リック・ニールセンはアイビー風のスタイルにトレードマークのキャップ。バン・E・カルロスは、田舎の役場のおじさんのようなスタイルをしていた。また、これとは対照的に、ボーカルのロビン・ザンダーとベースのトム・ピーターソンは、非常に女性受けしそうな容姿で、事実、女の子には非常に人気があった。
 そんな4人のバラバラなスタイルもあって、最初に僕がチープ・トリックから受けた印象は、
「何となくマンガみたいで、女子供にウケを狙ったしょうもないバンド。」 
 というものだった。
 しかし、彼等の曲がラジオから頻繁に流れるようになってきて、その変テコな風貌からは想像もできないような、ポップでストレートな曲を耳にすると、
「あら~?このバンドってこんなに力強いかね?風貌からするともうちょっとひねくれてそうだが、なんのなんの、ストレートでカッコいいぞ~。」
 と、思うようになってきた。
 で、早速、チープ・トリックのアルバムを借りて聴いてみる事にした。チープ・トリックのファンは、女の子を中心に結構いたので、「蒼ざめたハイウェイ」「天国の罠」「at 武道館」の三枚をいっぺんに借りて、聴いた記憶がある。
 三枚のアルバム、それぞれに良かったのだが、僕が一番気持ち良かったのは「at 武道館」だった。当時、バンドをやっていた事もあり、意識はどうしてもライブアルバムの方へ傾いたのだと思うのだが、特に最後の曲、「今夜は帰さないを聴くに至っては、ギターを引っぱりだして、すぐにコピーを始めたぐらい気に入った事を覚えている。
 で、
「40過ぎて、興奮出来るかな?」
 なんて思いながら、「at 武道館」を聴いてみました。
 正直言って、ちょっと音の悪さもあって、当時ほどの感動は無かったのだが、あの頃の僕が、ギターを引っぱり出した理由はよくわかるのだ。
 ギターを弾く人間にとっては、ポップでストレートなチープ・トリックの曲は、意外とすんなりコピー出来る。簡単に言うと、僕のようなギター初心者でも、すぐに、ボーカルのバックで楽しくコードをかき鳴らす事が出来る曲が多かったのだ。
 僕は、チープ・トリックを聴いた頃から、テクニック一本槍のギターではなく、あくまでもボーカルのバックで曲全体を盛り上げるギターの役割に注目するようになっていった。
「ロックバンドでの中心は、あくまでボーカルで、それを盛り上げる為に、他の楽器があるのだ。」 
 という事は、今考えると、バンドをやる上で、実に重要な事で、チープ・トリックは、改めてそんな事を認識させられるバンドだと思いました。

CHEAP TRICK : CLOCK STRIKES TEN





[M;Cheap Trick]


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