ジョン・ロードの事。
ちょっと前に、元ディープ・パープルのキーボード・プレイヤー、ジョン・ロードが亡くなったというニュースが飛び込んできた。この話、オヤジは結構ショックなのである。

特にディープ・パープルのキーボード・プレイヤーはバンドの長い歴史の中でもジョン・ロード一人だと思っているので、二度と本来のディープ・パープルの演奏が聴けないという事実はオヤジにとってはショックが大きいわけだ。(←実際はキーボード・プレイヤーは一人ではないが、『ジョン・ロードとリッチー・ブラックモアとイアン・ペイスが同時に存在しないバンドはディープ・パープルではない!』そうオヤジは考えているので、あえてこう言わせてもらいました。)

1969年にリリースされたディープ・パープルの初期のアルバムに、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラと共演したものがある。(←正式名称は「ディープ・パープル・アンド・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ」と言います。)
ディープ・パープルというと、どうしてもギタリストのリッチー・ブラックモアの個性が前面に出た楽曲を想像してしまうが、「ディープ・パープル・アンド・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ」のように、初期のアルバムにはリッチーのギターよりも、ジョン・ロードのクラシック的なアプローチが垣間見られる作品が結構ある事を忘れてはならない。
当時『ロックとクラシックの融合』を試みた、または融合するつもりは無くても、音楽的な地盤がクラシックの為に自然とそう聴こえてしまうようなプログレッシブ・ロックは色々あったが、ブリティシュ・ハード・ロックのバンドが正面切ってクラシックのオーケストラと共演するというのは珍しく、その辺の発想が実にジョン・ロード的で彼の個性であるとオヤジは思っている。

当然その独特の音色がディープ・パープルというロックバンドの屋台骨を支えていた訳であるのだが、社会人になって数年した時にディープ・パープルのコンサートへ行って、相変わらずハモンド・オルガンをメインで演奏するジョン・ロードを見て、彼の音楽に対する個性とこだわりを垣間見たような気がして非常に心強く感じたことを覚えている。
今、この原稿を書きながら、彼への追悼の意味も込めて大好きなディープ・パープルのアルバム「ライヴ・イン・ジャパン」を流している。

『ジョン・ロード氏、死去』なんて見出しをYAHOOニュースで見かけた時は、
「そうか・・・残念だなぁ・・・。」
そんな感想しか持たなかったが、このアルバムを聴くと、
「ミュージシャンてのは、曲を聴いて初めてその存在の偉大さと個性を感じるもんだ・・。」
そう実感させられる。
そして今「ライヴ・イン・ジャパン」を聴けば聴くほど、自分がこれまでに聴いてきた音楽の基礎の一部が死んでしまった事が現実味を帯びて感じられ、
「自分の中の一つの時代が終わってしまった事をキチンと受け止めなくては・・・。」
そんな事を思うのだ。
ジョン・ロード氏のご冥福を心からお祈りしたい。
Deep Purple Live In Japan - Highway Star
Deep Purple Live In Japan - Lazy
[Music Deep Purple]




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Category: 憧れの巨匠話 | Comment(4) | Trackback(0) | top↑ |