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土佐のオヤジの音楽昔話 ~ あの頃の曲を聴いてみた ~ クインシー・ジョーンズの「愛のコリーダ」で思い出す初めてのチークダンスの話。
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クインシー・ジョーンズの「愛のコリーダ」で思い出す初めてのチークダンスの話。

2008.11.24 Mon
THE DUDE


 浪人生活というのは実につまらないものだ。とにかく毎日同じ事の繰り返しで、暇があれば勉強しなくてはならないという地獄のような日々なのだ。
 特に僕のように予備校の寮に住んでいると、予備校から寮に帰っても周りは浪人生ばかりなので、少し勉強の事を忘れたいと思っても、なかなか難しい環境だったように思う。友人の中には気分転換と称してしょっちゅう外泊して、遊びまわっている連中もいたが、僕にはそこまで遊びまわる根性も金もなく、結局毎日寮の部屋で悶々とした日々を過ごしていた。そんな僕も、この浪人生活の間1回だけ外泊届を出して、一晩中遊んだ事がある。今回はその時の事を書きたいと思う。
 僕の浪人生活も終盤に差し掛かり、時は12月になっていた。街はクリスマス気分で盛り上がっていたが、浪人生に楽しいクリスマスがある訳ではなく、相変わらず悶々とした日々が過ぎていた。そんな時に、寮の友人で千葉県出身のI東君が、
「どうせ、俺達には正月も無いんだから、ちょっと息抜きにこの週末遊びに行こうぜ!」
 なんて事を言い出し、結局僕を含めてもう一人、静岡県出身のS井君と三人で外泊届を出して、週末の土曜日の夕方、寒空の中を西武線で新宿へ向かった事を覚えている。
 我々3人の目的は歌舞伎町のディスコで一晩中遊ぶ事で、
「あわよくば、そこでかわいい女の子をナンパしてやろう!」
 などと、浪人生にあるまじきアホな事を考えていたのだ。
 当時、本当に洒落たディスコは六本木や赤坂にあり、新宿のディスコは週末になると首都圏近郊の田舎者が集う、数ランク落ちる店ばかりであったが、実際には我々3人も大の田舎者で、本音を言うと六本木や赤坂のディスコへは気後れして近づく事が出来なかったのだ。
 新宿に着いた我々は当時歌舞伎町にあった「カンタベリー・ハウス」というディスコへ入った事を記憶している。このディスコはバイキング形式のディスコで入場料さえ払えば、食べ物もドリンクも食べ放題、飲み放題だったので、始発電車が動き出すまで遊んでいようと考える我々にとっては実に都合が良かったのだ。
 さて、そんなバイキング料理で食欲を満たした我々3人は、次は性欲(←下品な表現で申し訳ない。)とばかりに、大音響の中、客でごったがえすフロアへ出て曲に合わせて踊りながら周りをうかがい、
『どこかに可愛い女の子のグループがいないもんかね?』
 とスケベ丸出しの物色を始めたのだ。
 しばらく踊っていると、まあまあの3人組の女の子が目に付いたので、S井とI東に、
「あの辺はどう?」
 と僕が目くばせすると、2人ともまんざらでもない風であった。
 一旦席に戻り、
「さて・・・どうやって誘うかね?」
 なんて事を3人で話していたのだが、こういう時に一緒に行ったI東という男は実に頼りになる男で、普段からしょっちゅう女の子に話しかけているので、30分もしないうちにこの三人に上手い事話を付けて、彼女達を我々のテーブルに移動させ、一緒に踊る事に成功していたのだ。
 話を聞いてみると彼女達3人は埼玉県の高校に通う現役の高校生で、月に1度はこのディスコに遊びに来るようであった。
 僕は、
「おお・・。女子高生か・・・。ええぞ、ええぞ。」(←単なるスケベオヤジみたいで情けなくなるぞ。)
 なんて考えながら、皆とフロアに出て楽しく踊っていた。
 さて、この辺で話を音楽の方に持って行くけど、この頃のディスコで頻繁にかかって強く印象に残っている曲にクインシー・ジョーンズ「愛のコリーダ」という曲がある。色々なディスコミュージックの中で、この曲は当時非常に人気があり、「愛のコリーダ」がフロアに流れ始めると、客の間から歓声が上がったような事を覚えている。
 そして、何故かこの曲が終わると大体80%ぐらいの確率で次の曲にバラード・ナンバーがかかり、チークタイムになるのが常だったと記憶している。
 僕は女の子達と踊りながら、
「なんとかこの中の一人とチークダンスを踊りたいもんじゃ・・・ケケケケッ。」
 とふとどきな事を考えていたので、大音響で流れる「愛のコリーダ」が流れ始めた時には、
「よっしゃ!これが終わったら勝負じゃ!」
 などと密かに考え、「愛のコリーダ」が終り、暗転したフロアに静かなバラード・ナンバーが流れ始めた時に、3人の女の子の中の、ピンクのトレーナーを着た子の手をすかさず掴んで、そのまま生まれて初めてのチークダンスを踊った事を今でもはっきりと覚えている。この辺の事を思い出すと、今だにドキドキするなぁ・・・。(←バカだ。)
 さてその時は、初チークという事で、嬉しさの余り体中のアドレナリンが沸騰するような快感を味わっていたのだが、今冷静に考えてみると、僕は緊張と興奮で妙に腰が引けてロボットみたいな動きだった上に、それまで汗だくで踊っていたので、随分と汗臭かったに違いなく、いずれにしろピンクのトレーナーの彼女にしてみれば随分と迷惑な話であった事は容易に想像出来るのだ。
 そんな訳で、僕はクインシー・ジョーンズ「愛のコリーダ」を聴くと、いつも初めて踊ったチークダンスの事が頭に浮かんでしまう。この曲は僕の中では絶対忘れられない名曲なのだ。そう確信しつつ今回は、「愛のコリーダ」だけでなく、アルバム「THE DUDE」を通して聴いてみた。
 驚いたのは、当時気が付かなかったいい曲たくさんある事で、全体の雰囲気から80年代前半の匂いがぷんぷんしてきて、実に懐かしく、初チーク体験以外でも、若い頃のアホ丸出しの自分が浮かんできて、何とも恥ずかしく、こそばゆい感じがして困ってしまった。そして、改めて感じてしまった。
「いやはや・・・、何とも名盤だなこれは・・・。」
 と・・・。

Quincy Jones with louis Johnson ai no corrida


 


[Music Quincy Jones]

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Category: 浪人生活の頃 | Comment(2) | Trackback(0) | top↑ |
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チークダンスの思い出素敵です。
ダンナと付き合ってたので、スイート・メモリーはないです。

恋が始まるかの微妙な関係もいい思い出になるのですね。
「メリー・ジェーン」なんかもかかっていたことでしょう♪
- | まり | URL | 2008.11.28(Fri) 08:24:24 | [EDIT] | top↑ |

>まり様

うひゃ~、「メリー・ジェーン」か・・・。
また、アドレナリンが沸騰しそうじゃ!(笑)
そういえば、かかってましたね。
確かに「メリー・ジェーン」でチークを踊った事があります。ホホホッ!
- | 土佐のオヤジ | URL | 2008.11.28(Fri) 11:55:27 | [EDIT] | top↑ |

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