次から次へと頭に浮かんだジャズアルバムの事。

「アート・ブレイキーの『モーニン』は蕎麦屋の出前持ちまでが鼻歌で歌った。」
との伝説があるのだ。
さすがに、アート・ブレイキーの顔を思い浮かべつつ天ぷら蕎麦をすするような気持の悪い事は無いのだが、僕の中では昔から「モーニン」と言うと蕎麦が頭に浮かんでくるのだ。
今日の昼食でも天ぷら蕎麦を食べながら、「モーニン」の事が頭に浮かび、
「そんじゃ、一丁聴いてみるかね?」
なんて考え、午後になってCDの棚を眺めたのだが、実際に聴いたのは、同じくアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンシャーズのアルバム「モザイク」だった。

「ジャズ・メッセンジャーズか・・・。久しぶりに買ってみるかなぁ・・・。」
そう思いながら、このアルバムを手に取り、
「へ~っ、テナーがウェイン・ショーターか・・。ちょっと面白いかもなぁ・・。」
と思って購入を決断したのだ。
そんな事を思い出しながら、しばし「モザイク」を聴いていた。
今まで時々記事にしてきたが、僕は元来ウェイン・ショーターが大好きで、このアルバムでも盛り上げまくるショーターのアドリブには鳥肌が立つ思いがする。彼のアドリブに耳を傾けるだけで、このアルバムを聴く価値はあり、存分に楽しむ事が出来ると思うのだ。「モザイク」はオヤジの中では「モーニン」よりも名盤なのだ。(←勝手な意見で申し訳ない。)
さて、
「『モザイク』は名盤じゃ!」
なんて言いながらも、実を言うと僕は聴いている途中から全然違う事を考えていた。「モザイク」を購入した時に、このCDショップで一緒に購入したもう1枚のアルバムの事が頭に浮かんできたのだ。ジェリー・マリガン・カルテットの「オリジナル」というアルバムだ。

理由を説明すると、高校生の頃同じクラスに吹奏楽部の友人がいた。担当楽器がバリトン・サックスで、彼が言うには、
「この楽器は、普通のサックスと比べると、音のコントロールが格段に難しいのよ。だから、基本的な練習を徹底的にやらないと、吹いても普通に聴こえない訳よ。」
そんな事を言っていたのが何故か頭の隅に残っていて、
「バリトン・サックスは難しい楽器なんだ・・・。」
という意識が自然に僕の中にインプットされていた。
その後、30歳近くなってジャズを聴き始め、このバリトン・サックスでアドリブを吹きまくるジェリー・マリガンというミュージシャンを知り、
「バリトンで、こんなにスラスラとアドリブを吹きまくる事は、尋常な事ではないのだ!マリガン、凄い!」
単純にそう思えて、彼をすっかり尊敬するようになったのだ。僕にはマリガンのCDを目にすると、あまり内容の事を考えないで購入してしまう癖がある。そんな経緯で、曲だけは結構聴いているのだ。
この「オリジナル」というアルバムは、マリガンとトランペットのチェット・ベイカーの組み合わせが気に入って購入し、当時期待していた通りのオシャレな西海岸的なジャズが聴く事が出来て、満足したのを覚えている。そう言えば、このアルバムはピアノレスだ。だからと言って違和感がある訳ではなく、案外これが気持ち良くて聴き易いのだ。
「ちょっと変わってて、これも良いアルバムだよなぁ・・・。あの時買った2枚は、当たりだったよなぁ・・・。」

「でも、マリガンって言ったら俺はやっぱりこれが一番好きだよなぁ~。ちょっとミーハーかな?」
なんて事を思いながら、同じくジェリー・マリガンのアルバム、「ナイト・ライツ」を頭に浮かべていた。
どんどん話が変わるが、僕の「ナイト・ライツ」の楽しみ方は、普通のジャズアルバムとちょっと違っている。
もし僕が学生の頃にこのアルバムに出会っていたら、間違い無く自分のアパートに女の子を呼んだ時に流して、イイ気になっているアルバムだと思うのだ。(←あまりにアホらしくて恥ずかしいのだが・・・。)
クラシックやボサノバの曲がある分、
「BGMに非常に良い。」
と言ってしまえばそれまでだが、大人のレベルの高いジャズアルバムには間違いなく、その上、全体に流れる夜の雰囲気が実に洒落ていて、
「水割り片手に女の子を口説きたくなる。」(←やった事ないけど・・・。)
そんなアルバムなのだ。
「最終的には、女方面かよ・・・。相変わらず進歩が無いなあ・・・。」
なんて考えながら、現在「ナイト・ライツ」を聴きながらこの記事を書いている。水割りじゃなくて、番茶を飲みながら・・・・。
「さて、次は何を聴こうかね?」
[Music Art Blakey] [Music Gerry Mulligan]
FC2タグ : アート・ブレイキー モーニン 蕎麦 モザイク ウェイン・ショーター ジェリー・マリガン ナイト・ライツ |
Category: 自分勝手な話 | Comment(6) | Trackback(0) | top↑ |
特に4曲目の「アラビア」なんかタイトルどおりの
曲調でカッコ良いですね。
3曲目のショーターもブヒブヒ吹いていて大好きです(笑)
マリガンの「ナイト・ライツ」も愛聴盤ですね。
ソフトで聴き心地が良いアルバムです。
こんばんは
すみません 音楽と関係ない話。
こんにちは
「水割り片手に女の子を口説きたくなる」、うんうん、そんな感じしますね。
私が男だったらそうしてるかも。
っていつも楽しい話題ですね。笑いながら読ませていただきました。
>sou-un様
ブヒブヒ吹きまくる(笑)ウェイン・ショーター・・・たまらないですよね~。
>ba-chama様
高校時代によく行ったジャズ喫茶って、高知の街の中にあったのでしょうか?
興味ありますね~。
それに、いいママさんがいたみたいですね(笑)
>pooh様
でも、僕の場合、若い頃は音楽と絡めて女の子の事を考える事も多くて・・・。
まぁ、今考えると、アホ丸出しですけど。