無料ブログ
土佐のオヤジの音楽昔話 ~ あの頃の曲を聴いてみた ~ 中央高速とユーミンとS江ちゃんの話。
RSS|archives|admin

スポンサーサイト

--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


|
Category:スポンサー広告 | Comment(-) | Trackback(-) | top↑ |

中央高速とユーミンとS江ちゃんの話。

2009.05.09 Sat
14番目の月
 
 僕は大学生活最初の夏休みを迎えていた。とは言っても、そもそも大学生活なんて、高校の頃に比べると毎日が夏休みみたいなモノで、そんなに生活に変化があったようには記憶していない。休みの間に高知へ帰省するつもりではいたが、それは8月の予定だったので、7月の間はバンドの練習以外は特に何もせず日々ダラダラと過ごしていた記憶がある。そんな7月の終りに、同じバンドのS藤さんから電話があり、
「来週サークルの3年が中心になって河口湖へキャンプしに行くんだけど、お前も来ない?」
 と、ちょっと魅力的なお誘いがあった。僕が、
「う~む。どうしようかな・・?」
 なんて考えていると、
「まあ、キャンプって言っても大したモンじゃないよ。皆でバーベキューやって酒飲んで一晩騒ぐだけなんだけどさぁ。どうだ?行くか?」
 こう言われると、当時“酒飲んで騒ぐ。”という行為が世界一好きだった僕は、(←今でもそうだが・・・。)
「よっしゃ!行きます、行きます。酒飲みに~、騒ぎに~。」
 と、超能天気に態度が豹変し、
「えへへへ・・。」
 なんてウスラ笑いを浮かべていたのだ。
 ところが、S藤さんから予定を聴くと、マズイ事に出発の日がバイトと重なっていた。
 僕はこの頃、高校時代の友人のH口君やN田君、K藤君らと一緒に日雇いのアルバイトを時々やっていた。それは、デパートにマネキンを運び込む仕事で、デパートの営業が終わった夜中か、定休日(←昔はデパートにも毎週定休日があった気がする・・。)に、トラックに満載されてくるマネキンを、催し物会場などに運び入れるのだ。このバイト、大学入学当初に友人達から紹介されて、秋口まで数回やった記憶があるが、早朝から昼過ぎまでで、4~5千円の金になったと記憶している。
 話がそれたが、バイトの予定が先に入っていたので、僕がしょうがなく、
「あ~っ、残念だわ・・。その日バイトなんですよ。」
 と言うと、S藤さんは、
「そうか・・・、んじゃあ、しょうがないな~。今回はパスという事にしとくわ。」
 そう言って電話を切り、僕は、
「そうそうやらないバイトの日と重なる事もないのになぁ・・。」
 なんて考えながら、ガックリ肩を落とした事だった。
 さて翌日の夕方、バンドの練習の為に部室へ顔を出すと、S藤さんが、
「おっ、K本(←オヤジの本名です)、河口湖だけどさ、バイトが終わってから追っかけて来いよ。たまたま、S江ちゃんも用事があって夕方から追っかけて来るって言ってるからさ、乗っけてもらうように頼んどいたぞ!いいなぁ~S江ちゃんと2人でドライブかよ~!」
 とまあ、突然そんな事を言われたのだ。
 そもそも、この「河口湖酒飲みキャンプ」(←勝手な名前だけど)に参加したくてウズウズしていた僕は、
「何とラッキーな・・・。追っかけで参加出来るだけでも嬉しいのに、その上S江ちゃんと2人でドライブが出来る。ケケケッ!」
 なんて考えて、自然と鼻の穴が膨らんで、前日落とした肩は元気を取り戻し、イカリ肩になっていた。(←そんなわけないぞ!)
 さて、ここで登場したS江ちゃんなる人物をちょっと説明すると・・・、S江ちゃんは、僕と同じサークルに所属する3回生の先輩女性で、R&B系のバンドでボーカルを担当していた。大柄な美人でハスキーボイスだけど性格が良く、サークル内では人気NO1の女性であった。前年サークルで海へ行った時、S江ちゃんの水着姿を見た先輩の一人が鼻血を出したとの逸話があるほどのナイス・バディーの持主で、結構あちこちの男に言い寄られているようだったが、特定の彼氏はいないようだった。
 そんな訳で、来るべきS江ちゃんとの河口湖までのドライブを夢見ならが、僕は高鳴る胸の鼓動を抑えるのに必死で、当日までの何日間かは眠れぬ夜を過ごした事だった。(←そんな訳ないだろう!バカ!)
 さて当日。3時に新宿でバイトを終えた僕は、友人達の、
「何か食べて帰ろうぜ~」
 という誘いをニヤケ顔で断り、凄い勢いで下北沢のアパートへ戻り、4時には近所の爺さん連中と銭湯に浸かって汗を綺麗に洗い流した事だった。そして一張羅のTシャツとジーンズに着替えて(←Tシャツとジーンズが一張羅だから大した事は全然ないのだが・・・。)待ち合わせ場所の新宿へ再び向かった事を覚えている。
 新宿西口でS江ちゃんの車を待っていると、ほどなく白いカムリが止まり、運転席からS江ちゃんが、
「K本君、乗って!乗って!」
 と言っている。
 急いで助手席に乗り込むと、車はすぐに発進して、甲州街道を西へ向かい始めた。
「これ、父の車なのよ。ちょっとオジサン臭いでしょう?ふふふっ。」
 なんて笑いながらハンドルを握るS江ちゃんのカワイイ事、カワイイ事・・・。僕はこの時天にも昇りそうな喜びを感じていた。
「K本君、何かカセット持ってきた?」
 そう聞くS江ちゃんに、
フュージョンばっかだけど、持ってきた・・。」
 そう言うと、
「好きなのかけてイイよ。でもね、中央高速に入ったら、ユーミン『中央フリーウェイ』かけてね。テープはそこにあるから。私、中央道を走る時は、いつもこれやるのよ。ミーハーでしょう?」
 笑いながら話すS江ちゃんに僕は、
「え~、S江さんてユーミン聴くの?全然イメージと違うよなぁ。部室で歌ってるR&Bみたいなのしか聴かないかと思ってた・・。」
 そう話しながらも、僕は彼女の隠れた一面を発見したようで、とても嬉しかった。
 そして、サークル内の色々なバンドの話をしているうちに車は中央高速に入り、僕はS江ちゃんに言われた通り、ユーミン「中央フリーウェイ」を流し始めた。
 浪人生活をしている頃、この曲を聴いて中央高速の風景に思いを馳せた事はあったものの、「現実の中央高速」、「ユーミンの歌声」、「隣にS江ちゃん」とまあ夢の三位一体のコラボレーションは強烈で、僕自身もこんな経験は初めてだったが、歌詞に出て来る競馬場やビール工場の風景に素直に感動し興奮していた。
「ねぇ、結構イイと思わない?私コレやるの何回目かしら?でも、いつも感動するのよねぇ~」
 そういうS江ちゃんに、僕はただ
「うん、うん。俺も感動するぞ~!」
 と頷いていた。
 車はそのまま中央高速をひた走り、夜になって目的のキャンプ場に到着したが、その頃には僕は完全にS江ちゃんが好きになりかけていた。単純極まりない話だが、「中央高速」と「ユーミン」と「S江ちゃん」の三位一体攻撃はいとも簡単に若者の心を虜にしてしまったのだ。(←他人事のような表現だが・・・。)
 そして、この頃まだ車の免許を持っていなかった僕は、
「う~む・・。絶対早く免許を取ろう。そして今度は俺の運転でS江ちゃんを助手席に乗せて、中央高速でユーミンじゃ・・。」
 などと勝手な空想をどんどん膨らませて、いつもよりもその晩は酒を飲むペースが速かったように記憶している。
 さて、改めてユーミンのアルバム「14番目の月」から「中央フリーウェイ」を聴いてみた。アホらしい話だが、この年齢になっても、この曲を流しながら暮れかけた中央高速を車で走りたいと思ってしまった。そして、あの時から25年以上も経っているのに、S江ちゃんの横顔が鮮明に頭に浮かんでくる。
「ホント、コレは恥ずかしい青春の曲だよなぁ・・・。ヤバイよなぁ・・・。」
 なんて感じた事だった。
 その後1年ほどして、僕は運転免許を手に入れたが、夕暮れの中央高速でユーミンを聴く事も、S江ちゃんを助手席に乗せる事もなく(←当然だ、車を持ってなかったのだ。)アッという間に時間だけが過ぎて行ったような感じがする。そして今回、
「果たしてこの先の人生で、『中央フリーウェイ』を聴きながら、中央高速を走る事があるだろうか?もう無理かもしれないなぁ・・・。」
 そんな事を真面目に考えてしまった。
 オヤジは少し寂しくなった。

松任谷由美 : 中央フリーウェイ


 
[Music 松任谷由実]
関連記事


Theme:音楽 | Genre:音楽 |
FC2タグ : ユーミン 中央フリーウェイ 14番目の月 ドライブ 中央高速 河口湖 |
Category: 大学1回生の頃 | Comment(8) | Trackback(0) | top↑ |
<<イエスの「90125」を聴いてみた。 | HOME | エリック・クラプトンの「レプタイル」を聴いてみた。>>

いいですね~!青春してますね。
土佐のオヤジさんのドキドキ感がよく伝わって
くるお話ですね(笑)

私はどちらかというと、松任谷よりも荒井由美
時代の方が好みかも。

ちなみに、私も学生時代、デパートの搬入作業
のバイトはよくやってましたね。確かに一回で5千円
くらいになったように記憶してます。
- | sou-un | URL | 2009.05.09(Sat) 15:46:19 | [EDIT] | top↑ |

こんばんは。
「中央フリーウェイ」いいですねえ。
土佐のオヤジさんのブログは青春日記を読んでいるようで楽しいです。
ちなみに僕も学生時代マネキン搬入のバイトをした事があります。
3wTCe2d6 | music70s | URL | 2009.05.09(Sat) 22:58:54 | [EDIT] | top↑ |

>sou-un様

青春してるでしょう?(笑)
こういう恥ずかしい話は、他人事と思って書くようにしています。

で、僕の場合、ユーミンは全ての時代にわたって好きですね~。
アルバムごとに時代が感じられて、面白いと思います。
- | 土佐のオヤジ | URL | 2009.05.10(Sun) 07:58:56 | [EDIT] | top↑ |

>music70s様

マネキンの搬入って、短時間ですぐお金になった記憶があります。music70sさんも経験があるという事は、結構メジャーなバイトなのかもしれないですね~。
でも、裸のマネキン抱えてウロウロするのって、妙に恥ずかしかった思い出があります。(笑)
- | 土佐のオヤジ | URL | 2009.05.10(Sun) 08:02:53 | [EDIT] | top↑ |

読んでいて私もドキドキしました。
オヤジさんの場合、青春と見事にリンクしているのが素晴らしいです!


私も酒とバカ騒ぎが好きな口です。
ナイスバディーとドライヴは男性の
夢でありましょう♪
- | まり | URL | 2009.05.10(Sun) 09:57:36 | [EDIT] | top↑ |

ヤバイ

「ホント、コレは恥ずかしい青春の曲だよなぁ・・・。ヤバイよなぁ・・・。」に一票。
xZaeTiAE | 弥二朗 | URL | 2009.05.10(Sun) 11:35:44 | [EDIT] | top↑ |

>まり様

そうなのです。
この頃のオヤジはナイスバディーとドライブが最大の夢でしたね。(笑)
あ~あ・・・、情けない・・・。
- | 土佐のオヤジ | URL | 2009.05.11(Mon) 11:06:15 | [EDIT] | top↑ |

>弥二朗様

一票、ありがとうございます。
- | 土佐のオヤジ | URL | 2009.05.11(Mon) 11:07:50 | [EDIT] | top↑ |

お名前

タイトル

メール

URL



[     ]
Trackback URL
http://tosaoyaji.blog104.fc2.com/tb.php/346-ef34dbab

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。