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土佐のオヤジの音楽昔話 ~ あの頃の曲を聴いてみた ~ 「メシアが再び」で頭に浮かぶ、浴衣と足袋のチークダンスの話。
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「メシアが再び」で頭に浮かぶ、浴衣と足袋のチークダンスの話。

2009.06.21 Sun
A Street Called Straight

 突然なのだが、テンプレートを変えてみた。
 大した意味は無いのだが、こっちの方が涼しそうな気がしたからだ。秋口まではこのテンプレで行こうと思うので、よろしくお願いしたい。

 さて、梅雨入りした高知市は夏に向かって着実に進んでいる。時々このブログにも書いてきたが、僕は一年の中で夏が一番好きだ。特に土佐の夏の素晴らしさは、筆舌に尽くし難いと思っている。
 高知市では、ゴールデンウィークを過ぎた辺りから少しずつ観光客が増え始め、街を歩いても活気が感じられるようになる。そして7月ともなると、毎週のように昼に夜に様々なイベントがあり、人出が多くなってゆく。
 クライマックスは8月の「よさこい祭り」。2万人以上の踊り子が、本祭の2日間を朝から夜まで踊り狂うのだ。街は大音響と熱気に包まれ、刺すような陽射しの中、僕は毎年大汗をかきながらこの祭を見物する事を楽しみにしている。
 何故こんな話をするかというと、今回の昔話はこの「よさこい祭り」の事なのだ。今から25年以上も昔、この祭りに初めて参加した経験は僕の中である曲と強く結び付いて、忘れられない思い出となっている。今日はそんな話を聞いてもらいたい。
 1982年の8月、大学1年の僕は高知へ帰省していた。この頃の僕は、東京での毎日が面白く
「夏休みも大学の仲間達とバンドをやってる方が楽しいぞ・・・。」
 なんて思いが強かったのだが、同郷のバンド友達のH口君やN田君に誘われて、よさこい祭りに参加する為に帰省していたのだ。
 さて、一口に
「よさこい祭りへ参加する。」
 とは言っても、僕の目的は祭りで踊る事ではなく、ここでもやっぱりバンドだった。
 簡単に説明すると、よさこい祭りでのバンドというのは、100人前後の踊り子を先導するトラック(←地方車といいます。)の荷台に、ドラムセットやアンプ、PA装置を積み込み、踊り子が踊っている間中、大音響で演奏を続けるバンドの事で、当時の僕のように、大きな音を出して演奏したくてしょうがなかった人間には、「よさこい祭り」はもってこいのお遊びだったのだ。
 そんな訳で、僕も早速H口君やN田君ら高校の同級生らと、ギター2名、ドラム、ベース、キーボードのバンドを組んで、本祭の2日間、朝から晩までロック調にアレンジしたよさこい節でベースを弾きまくろうと考えていたのだ。
 今でこそ、祭りの何カ月も前から入念に作られた曲を事前に録音し、高音質のPA装置で流すチームが多いけれど、僕が参加していた25年以上も昔のよさこい祭りは、生演奏が当り前で、どのチームも専属のバンドをトラックに乗せていたので、これは決して特殊な例ではなく、当時としてはごく当り前の事だったのだ。
 また、我々が参加したチームは、「東京私学六大学連合」というチームで、高知県出身者で東京の私立大学に通う学生ばかりの集団で、酒を飲んで朝から晩まで大騒ぎしながら踊る事に命を掛けたような若いチームだった事もあり、否が応でも盛り上がる事は最初から目に見えていた。
 こんなお膳立ての中で、我々は祭り本番の一週間ほど前からスタジオでよさこい節の練習を始めたのだが、実際は、よさこい節なんて子供の頃から耳にタコが出来るほど聴いているのでアッと言う間に演奏出来てしまい、そんな事よりも、この練習はよさこい節以外の曲がメインであった。
 というのも、前年によさこい祭りに参加した経験があるH口君の言う事には、
「夜の踊りが始まる前に、チーム全員で高知城の公園で夕食の弁当を食べる事になるけど、その時に演るのが一番オモロイぞ!」
 との事で、要はチーム全員が酒に酔った宴会状態の公園で、ノリの良い曲をガンガン演奏して、
「夜の公園をちょいとしたディスコ状態にする。」
 これがたまらなく面白いという事だったのだ。
 まぁ、ちょいとバンドをやった人間ならこの辺の面白さは簡単に想像できる訳で、そんな事から、我々の練習はよさこい節よりも、踊り易いビート系の曲を中心にしていた訳なのだ。
 さて本番・・・・・。
 天気にも恵まれ、我々のチームは高知市中心部の中央公園を皮切りに、あちこちの会場でほとんど馬鹿に近いノリで、踊りまくっており、その踊りに煽られるように我々の演奏もガンガン盛り上がっていた。そして、日も暮れかけて、問題の夕食の時間がやってきた。
 そもそも、チームの男連中は、昼間から何本かのビールを飲んで踊っている上に、公園では日本酒をガブ飲みしており、一方、女の子達も夕食でビール等のアルコールが入っているので、我々が演奏を始めるとどんな曲でもヤンヤヤンヤの拍手が起き、日が暮れて辺りがトラックに積み込んだサーチライトの明かりで幻想的に照らされる頃になると、高知城の公園は大音響の中で、浴衣や法被(はっぴ)で踊る男女が入り乱れた異常な光景になっていた。
 我々演奏する方も調子に乗って、ノリの良いロックを適当に演奏して面白がっていたのだが、かなり盛り上がりも最高潮の所で、突然、ギターのH口君が、
「おい!次はメシアやろうぜ~。」
 そう言って、ロイ・ブキャナン「メシアが再び」を弾き始めたのだ。
 これには参った。
「そうか・・・、そう来たか・・・。」
 と思った。
 ご存知の方も多いと思うが、ロイ・ブキャナン「メシアが再び」という曲は、泣きのギターで聴かせるバラードの名曲で、切なく哀愁が漂うギターフレーズが続く。
 僕はこの曲のベースを弾きながら、
「なるほど・・・、チークを踊らす気か・・・。こりゃオモロイ、見モノだぞ!」
 と、内心ワクワクしながら、皆の行動を見ていた。すると我々の目論見通りに、サーチライトにボンヤリと浮かび上がった中で、何組かのカップルがチークダンスを踊り始めたのだ。
 これは馬鹿騒ぎして踊りまくっている光景よりも数倍異常な光景に見えた。なんせ、ボンヤリと光に照らされた公園で、浴衣姿に足袋を履いた男女が抱き合って、チークダンスを踊っているのだから・・・。
 僕は、
「こりゃ、お互い汗臭くて、たまらんだろうなぁ・・・。でもまぁ、いいんじゃない~好きならば・・・・。」
 なんて思いながら、演奏の手を休める事なく、酒の酔いにまかせて、この異様な光景を眺めていた事を覚えている。
 さて、この時以来、僕は「メシアが再び」を耳にすると、浴衣姿の男女がチークダンスを踊る光景がいつも頭に浮かんでくる。異常な事は分かっているのだが、この時の光景が強烈すぎて、どうしてもそうなってしまうのだ。
 今回、この記事を書く為に、大昔にカセットテープにダビングしたアルバム「A Street Called Straight 」を引っ張りだして、久しぶりに「メシアが再び」を聴いてみた。
 浴衣の男女のチークダンスの話は置いておいて、正直な感想をお話しすると、まず不思議に思ったのだが、ギターの音の事だ。
 アルバムジャケットでロイ・ブキャナンが抱えているのはフェンダーテレキャスターというギターなのだが、「メシアが再び」で出てくる音はテレキャスターの音ではないような気がしてならないのだ。もっと太く、重い音のように感じてしまい、逆に、
「どうやったらテレキャスターでこんな音が出せるんだろう?」
 なんて事を真剣に考えてしまった。
 そして、もう一つもギターの事だが、「世界最高の無名ギタリスト」とは上手い事言うもので、よくよく聴くと、実にテクニカルで音のコントロールが絶妙なのだ。
「何故こんな凄いギタリストがあんまり有名じゃ無いのだろうか?」
 そんな事もボンヤリ考えてしまった。
 と、まぁ、こんな風にギターの細かい話をしてもしょうがないのでこの辺にしておくが、いずれにしろ「メシアが再び」は魂を感じる名曲だと思った事で、酔っ払いのチークダンスが頭に浮かぶようじゃあ、ロイ・ブキャナンとこの楽曲に対して実に失礼な気がしてならなかったのだ。
 いやはや・・・・勘弁してほしい!

roy buchanan - the messiah will come again


 
[Music Roy Buchanan]
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おぉ~!

土佐のオヤジさんのリンクをクリックすると、いつもキミドリだったのに、
今日は黒くなったから、あれ?と(笑)
テンプレート変えたんですね!キミドリも個性的でいい味を出してたけど、
これもまたシックで大人のオヤジさんにはぴったりな感じですね!
よさこい祭りの楽しさが伝わってくる逸話でした。
自分たちの奏でる音楽でチークを踊ってくれるって、
気持ちいいんだろうな~ o(*^▽^*)o~♪
yvBQfOFE | 石ころ | URL | 2009.06.22(Mon) 00:57:55 | [EDIT] | top↑ |

>石ころ様

あははは~。
驚きましたか?
コレ、昔使ってたテンプレなんです。
冬場に寒そうなので、例のキミドリに変えた訳で・・・。
時々こんな事して遊んでます。
- | 土佐のオヤジ | URL | 2009.06.22(Mon) 08:27:30 | [EDIT] | top↑ |

たのしく読みました。

その光景が目に見えるようです。

よさこいは 今 かなり大きく 催されるようですね。
踊りも ジャズ系とかサンバ系とか いろいろオリジナルのものがでて、、。
北海道にもいっていると知りました。


- | ba-chama | URL | 2009.06.26(Fri) 12:35:01 | [EDIT] | top↑ |

>ba-chama様

よさこいは、毎年進化してます。
今や、高知は、
「よさこい全国大会」
なるものの会場になり、日本中からよさこいのチームが押し寄せてきます。
北海道なんか、
「よさこいソーラン祭り」
なんて言って、本家よりも大きい祭りになってます。
いやはや・・・凄いものです。
- | 土佐のオヤジ | URL | 2009.06.26(Fri) 22:07:18 | [EDIT] | top↑ |

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