アール・クルーの「フィンガー・ペインティング」を聴いてみた。

面白いもので、こういうのを見ると、高校生の頃の下宿生活が次々に頭に浮かんでくる。最初は、僕が下宿の部屋で一人音楽を聴いている情景が浮かんだのだが、どうもこれは前日アール・クルーのアルバム「フィンガー・ペインティング」を聴いたせいだと思うのだ。
僕がその下宿で「フィンガー・ペインティング」を聴いていたのは高校3年生の時で、多分、同級生の誰かがカセットテープにダビングしてくれた音源だった記憶がある。
「フィンガー・ペインティング」は、僕が最初に聴いたアール・クルーのアルバムで、中学高校とクラシックギターを弾いてきた僕は、強い衝撃を受けた事を覚えている。
当時流行りの一流ミュージシャンをバックに従え、大好きなフュージョン的なアプローチをクラシックギターで見せる彼の世界は、
「そうか!クラシックギターだからと言って、他のジャンルを演奏してはいけないという事は無いんだ!」
と、僕に思わせ、聴き進むうちに、
「おいおい、下手なエレキギターよりも、ずっとお洒落でカッコイイやないか!」
なんて思った事だった。
そして、このお洒落な雰囲気は、当時憧れていた東京への想いと重なり、
「絶対に卒業したら東京の大学へ行きたい。」
なんて事を考え、一方では、
「こういう洒落た音楽をバックに女の子を口説いてみたいもんじゃ・・・。」
なんて馬鹿馬鹿しい事も真剣に考えていたのだ。
「『フィンガー・ペインティング』にはオヤジの下宿生活の一端が凝縮されている。」
ふとそんな事を感じたのだ。
Earl Klugh-Dr. Macumba
[Music Earl Klugh]
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NO SUBJECT
アール・クルーは実は初めて聞きました。
が、初めての感じがしないのは、私も当時”青春”だったからか、はたまた同じ系統の曲を聴いていたからか・・。吹奏楽部だったのでハーブ・アルパートとかチャック・マンジョーネとかフュージョンでもホーン楽器の曲が多かったのですが、さも自分が聴きなれていた感覚になりました。
>みっきい様
僕も初めて聴いたアルバムでも、聴き慣れた感覚になる事が多々あります。
ほとんどが、70年代終りから、80年代初頭のフュージョンですけど。(笑)
いやはや、青春です。
こんにちは
暑いですね。夏バテ大丈夫ですか?
私も、アール・クルー聞いたのは高校生。
いつも好きで姉といっしょに通っていた小劇団のお芝居の開演待ちのときにかかっていました。
実はその時は、それと知らず「なんか、物哀しい。いい曲だな~。」 って思ってて。
青春時代の思い出。いいことも悲しいこともいっぱいあったあの頃。
また聴いてみたいけど、涙なみだできっと聞けなくなっちゃうだろうなと。。
だから思い出は心の中に、って今はまだそんな心境です。
>pooh様
「思い出は心の中に・・・。」
なんて、イイよなぁ~。
もし、アール・クルーを聴く事があれば、その辺の話、是非聞いてみたいと思います。ブログにアップ、期待してます。