キャノンボール・アダレイの「イン・サンフランシスコ」を聴いてみた。

「こんな風に楽器を無理矢理押え込んで、完全に“いう事をきかせる”ような演奏スタイルを時々見かけるよなぁ・・・。ジミヘンもそうだわ・・。」
なんて勝手な事を考えていた。
別にそういう演奏方法が悪いという訳ではなく、逆にそれだけ自由自在に楽器を扱える事が羨ましく思うのだが、さらに勝手な事に、
「このてのミュージシャンは、絶対黒人なんだよなぁ~。」
そう考えて、最終的には人種と音楽との関連性に頭を巡らし、
「う~む・・・。」
なんて呟いたりしていたのだ。
さて、実際の映像を見た訳ではないので、ますます勝手な話が続くが、僕はキャノンボール・アダレイというアルト奏者も、このてのミュージシャンに近い気がしてならない。
『彼の体格が、ずんぐりむっくりでアルトが小さく見える!』
なんてもの原因の一つかも知れないが、そんな事よりも、アルバム「イン・サンフランシスコ」を聴くと、彼に完全にコントロールされたアルトを聴く事が出来る。
楽器を支配した王者のアドリブは、素晴らしいテクニックと歌心によって余裕たっぷりに展開され、聴く者は何の不安も無く彼の演奏に身をゆだねる事になるのだ。
そして聴き終ると必ず、
「アルトサックスってのは、ホントにカッコイイよなぁ・・。これだけ楽器を歌わす事が出来ると、実に気持ちが良いだろうなぁ・・・。」
なんて事を感じさせてくれるのだ。
ルイス・ジョンソン、ジミ・ヘンドリックス、キャノンボール・アダレイ。3者に音楽的な共通点はあまり見つからないが、『徹底的に楽器にいう事をきかせる』という点では共通だと思っている。
[Music Cannonball Adderley]
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アルトの歌ごころ
お久しぶりです。
キャノンボール・アダレイ大好きです。彼のアルトの歌心素敵です。
ミュージシャンってどうしてこうも楽器を自由に操ることができるんでしょう?
自分と一体化してるんでしょうかね。
私も少しでも彼らに近づけるようになりたいです。
しかし私のアルトはなかな響いてくれないんですよ~。
>pooh様
いくらテクニックがあっても、歌心が無いと心に響かないですもんね。
貴殿のアルト以上に私のギター、全然響きません(笑)