ディープ・パープルの「嵐の使者」を聴いてみた。

「そんな訳で、目に止まったのが「嵐の使者」だった・・・。」
なんて、話を運びたいのだが、実際はそんな単純な話ではない。
昔から僕は、ディープ・パープルが大好きで、折に触れ聴いているのだが、あんまり聴かないアルバムが何枚かある。その筆頭が、「嵐の使者」なのだ。
お盆休みにCDの棚を引っ掻き回した時に、目に付いて、
「おおっ。嵐の使者か~。懐かしいのぅ。今度忘れずに聴こう。」
とまあ、ジャケットを表向けて、本棚の目立つ所に置いてあったのだ。
このアルバム、第三期のディープ・パープルの作品なのだが、ギタリストのリッチー・ブラックモアがディープ・パープルを去ろうとしている時期であり、全体的に“あきらめ”とか“衰退”とか“寂しさ”というような雰囲気が漂っている。
1つのバンドがピークを過ぎて、解散への坂道を転がり始めた事が、はっきりとわかるアルバムなのだ。
でも、このアルバム、決して悪くない。全体に流れるわびしさを意識して楽しもうと思うと、デヴィッド・カヴァーデルの歌声なんか、シャウトすればするほど、寂しく聴こえてくる。そんな所が、とても心に響くのだ。
特に最後の曲、「ソルジャー・オブ・フォーチュン」を聴くと、何とも言えない気分になる。
このアルバムの中で、イチオシの名曲だと思いますな。
Deep Purple : Soldier Of Fortune
[Music Deep Purple]
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