イエスの「海洋地形学の物語」を聴いてみた。

「シャワーじゃなくて、海で泳いだら凄く気持ちがいいだろうなぁ・・・。」
なんて事を考えてしまった。でも冷静に考えると、海で泳ぐなんてそうそう気持ちの良いモノではない。オヤジぐらいの年齢になると、炎天下の海で泳ぐなんてのは、ほとんど自殺行為だ。日焼けはするし、異常に疲れるし、塩で髪の毛がバサバサになって、胡麻塩頭にますます拍車がかかるんじゃないか?なんて心配したり・・・とまぁ良い事なんてあまりないのだ。
で、海の事を考えつつシャワーから出たオヤジは、
「さ~~て、海っぽい爽やかなフュージョンでも聴こうかねぇ・・。」
なんて思い、CDの棚を引っ掻き回したのだが、結局引っ張り出したアルバムはイエスの「海洋地形学の物語」だった。海は海でも、完全に的外れのアルバムを選択する所がいい加減なのだが、まぁ毎度の事なので、その辺は都合良く無視して、この2枚組の大作を一気に聴く事にした。
「海洋地形学の物語」はイエスの中では地味なアルバムで、少々とっつきにくい所もあるのだが、聴き方によっては面白いアルバムだと思っている。と言うのも、全盛期のイエスの表の顔を「こわれもの」だとすると、「海洋地形学の物語」は完全に裏の顔だと思うのだ。説明すると、表の顔はいわゆるアルバム内の曲一つ一つに物語があり、分かり易く単体で曲が楽しめる。一方で裏の顔は一つの壮大な世界をアルバム全体で表現する手法であり、曲が長く、表の顔を好むファンは緩慢な印象を受けるのだ。どちらも、イエス独特のプログレッシブ・ロックの手法の上に成り立った音楽だが、イエスが表現しようとする世界が大きくなるに従って、このような経緯をたどるのはしょうがない事で、当時(←1973年頃ね。)のイエスの面々は、裏の世界へどっぷりつかって作品を作りたかったわけだ。ゆえに「海洋地形学の物語」の聴き方は、イエスの表の顔を期待するのではなく、『より深い部分にある彼等の本当にやりたかった事の壮大な実験結果がここに詰まっている。』そう解釈すれば、分かり易いと思うのだ。ウォーミングアップで、まずは表と裏の中間点の「危機」を聴いてみるってのも悪くない・・・ってイエスの事になると、ついヤヤコシイ話になってしまうが、勘弁願いたい。皆様是非聴いてみなはれ。結構面白ですよ。
[M;Yes]




- 関連記事
FC2タグ : イエス 海洋地形学の物語 |
Category: Progressive | Comment(2) | Trackback(0) | top↑ |
あ、イエスつながり!とか思ったりして(^^)
そしたら、夢にイエスのアルバムがたくさん出てきて(笑)
本当はそんなに持ってないのに
夢の中ではほとんど持ってて、
遊びにくるお客に、知ったかぶって
これいいよー!
なんて薦めてる夢でした(^^;)
なんか楽しい夢でした(^^)
> 波野井露楠 様
僕もそんな夢を高校生の頃よく見てました。
レコード店で眺めたLPを夢の中では全部持ってるの(笑)
で、友人に見せびらかしてる・・・みたいな。
いやはや・・・。